華井様 ポートレート
ご相談者プロフィール
ご相談者|華井様(相続当時・東京都足立区在住)
被相続人|お父様(岐阜県岐阜市在住)
相続発生|平成23年頃

東京都足立区にお住まいだった華井様は、岐阜市に住むお父様の相続を、東京での仕事を続けながら進められました。当時勤務税理士だった江尾が担当し、対面での打ち合わせを3回ほどに抑えながら、財産調査から相続税申告まで対応しました。相続開始から10か月の申告期限より前に、余裕を持って申告を完了しています。

相続発生時の状況と、税理士探し

沖田:

お父様の相続が発生した当時、どのような状況でしたか?

華井様:

当時、私は東京で会社員をしていました。

父は岐阜市に住んでいましたので、父が亡くなってからは、東京で仕事をしながら岐阜の相続手続きを進めることになりました。

平日は仕事がありますので、必要があれば土日に岐阜へ帰って手続きをしていました。

父がアパートや貸家などをいくつか持っていることは知っていましたので、相続税はかかるだろうとは思っていました。

ただ、実際に父がどれだけの財産を持っているのか、その財産が相続税ではいくらになるのか、最終的に税金をいくら払うのかは全く分かりませんでした。

沖田:

税理士はどのように探されましたか?

華井様:

インターネットで岐阜の税理士を探しました。

私は東京に住んでいましたが、相続する財産は岐阜にありますので、岐阜の不動産や事情を分かっている税理士にお願いした方がいいだろうと考えました。

そこで、当時勤務税理士だった江尾先生に相続税申告をお願いすることになりました。

東京と岐阜で離れていることへの不安

沖田:

東京と岐阜で離れていることに不安はありませんでしたか?

華井様:

最初は、東京に住みながら岐阜の相続手続きを進められるのかという心配はありました。

ただ、実際に江尾先生と会ったのは3回ほどだったと思います。

それ以外は電話で打ち合わせをしながら進めてもらいました。

相続税申告に必要な財産調査や整理も進めてもらえましたので、自分が何度も岐阜へ行って、一つ一つ確認しなければいけないということはありませんでした。

申告も10か月の期限ぎりぎりではなく、余裕を持って終えることができました。

振り返ってみると、東京に住んでいること自体は、それほど問題にはなりませんでした。

お父様の不動産と、遺産分割の進め方

沖田:

お父様は不動産を多く所有されていたそうですね。

華井様:

父はアパートや貸家など、昔から所有している不動産がいくつもありました。

相続を進めていく中では、単純に土地や建物の評価をするだけではなく、法人と個人の権利関係があったり、実際の状況と帳簿上の内容に違いがあったりして、私にはよく分からない部分もありました。

自分だけで調べて判断するのは難しかったと思います。

そのようなところも江尾先生が確認し、相続税上どのように扱うのかを整理してくれました。

こちらにも分かるように説明してもらえましたので、難しい財産があっても安心して任せることができました。

沖田:

遺産分割については、どのように進められましたか?

華井様:

遺産分割については、私が長男として中心になり、母や兄弟姉妹と相談しながら決めました。

家族の中で大きく意見が対立することはありませんでしたので、その点は比較的スムーズでした。

ただ、財産をどう分けるかだけではなく、税金のことも考える必要があります。

江尾先生からは、目の前の父の相続だけではなく、その後の母の二次相続まで見据えて、家族全体として税負担が大きくなりすぎない遺産分割を提案してもらいました。

当時は、その効果をそれほど実感していたわけではありません。

ただ、その7年後に母の相続が発生したとき、「あのときの提案はこういうことだったのか」と分かりました。

7年後のお母様の相続

沖田:

7年後のお母様の相続では、どのような違いがありましたか?

華井様:

父の相続から約7年後に母も亡くなり、今度は母の相続が発生しました。

父の相続のときには、配偶者の税額軽減を使えば、その時点の相続税をかなり抑えることもできました。

ただ、母自身にももともとの財産がありました。

そのため、父の相続のときから二次相続まで考えて、目の前の税金だけを減らすために母へ財産を集中させるような分け方にはしませんでした。

結果として、母の相続が発生したときの相続税も抑えることができました。

父の相続だけを見ていたら、違う遺産分割をしていたかもしれません。

最初の相続の時点で、その先のことまで考えてもらえたことは大きかったと思います。

相続後も続く関係と、これから

沖田:

お父様の相続が終わった後も、江尾税理士との関係は続いているのですね。

華井様:

はい。

父から不動産を相続しましたので、その後は不動産所得の確定申告が必要になりました。

また、不動産管理会社もありましたので、その法人の申告もお願いするようになりました。

東京での仕事を定年退職する頃には岐阜へ戻ってきましたが、その後も継続して税務をお願いしています。

確定申告だけでなく、所得税のことや記帳方法についてもアドバイスをもらいました。

特に不動産を持っていると修繕の支出がありますので、「これは修繕費になるのか、それとも資産として扱うのか」といったことも丁寧に教えてもらいました。

相続税申告が終われば税理士との関係も終わるものだと思っていましたが、実際にはその後も相談することはたくさんありました。

沖田:

現在は、ご自身の相続についても相談されていますか?

華井様:

はい。

今度は私自身も、自分の相続について考える年齢になりました。

妻や子ども、孫にどのように財産を残していくのか、相続税について今からできることはないかといったことも相談しています。

税制も変わりますので、新しい税務情報を教えてもらいながら、自分の家族にとってどうするのがいいのかを考えています。

父の相続をお願いしたところから始まり、不動産所得の申告、法人の申告、母の相続、そして今は自分自身の相続の相談まで、本当に長い付き合いになりました。

沖田:

東京など遠方に住みながら、岐阜の相続をする方に伝えたいことはありますか?

華井様:

遠くに住んでいると、「岐阜の相続をどうやって進めればいいのだろう」と不安になると思います。

私自身も、東京で仕事をしながら岐阜の父の相続をしました。

もちろん東京と岐阜を移動する手間はありましたが、相続税申告については、江尾先生が必要なことを整理し、財産調査も含めて進めてくれました。

ですから、東京に住んでいること自体をそれほど心配する必要はありませんでした。

また、税理士に相続税申告をお願いする機会は、何度もあるものではありません。

そのため、最初は料金だけを比較したくなると思います。

ただ、私の場合は、父の相続が終わった後も不動産や税金について相談することが続き、7年後には母の相続があり、今では自分自身の相続について相談しています。

振り返ってみると、最初の相続税申告だけではなく、その後も相談できる税理士にお願いできたことがよかったと思っています。

相続は、申告が終わればすべて終わりというものではありません。

その後の不動産のこと、所得税のこと、次の相続のことまで考えると、値段だけで決めるのではなく、信頼できる税理士と長く付き合えることが大切だと思います。

華井様と江尾税理士が、コーヒーを片手に穏やかに話している様子

華井様と江尾税理士とのこれまで

平成23年頃|東京在住中に、お父様の相続が発生
東京で会社員として働きながら、岐阜市にある実家や複数の不動産の相続手続きを進めることに。インターネットで岐阜の税理士を探し、江尾税理士に相続税申告を依頼。

↓

父の相続税申告|対面は約3回、電話を中心に申告完了
複数の不動産に加え、法人・個人間の権利関係や帳簿と実際の状況の違いなども調査。相続開始から10か月の申告期限より前に、余裕を持って相続税申告を完了。

↓

相続後|不動産所得・不動産管理法人の税務も継続して依頼
相続した不動産の所得税申告や、不動産管理会社の法人税申告も依頼。記帳方法や修繕費の考え方などについても継続して相談。

↓

約7年後|お母様の相続が発生
お父様の相続時から二次相続まで見据えて遺産分割を検討していたことが、母の相続時にも効果を発揮。一次相続だけでなく、二次相続を含めた家族全体の税負担を考えた結果につながる。

↓

現在|今度はご自身の相続について相談
妻、子ども、孫への財産承継や、自分自身の相続税対策についても相談。お父様の相続をきっかけに始まった関係が、現在まで続いている。

編集後記

東京に住みながら岐阜の実家の相続を進めるという、遠方在住の相続人が抱えやすい不安を、実際に経験された華井様にお話しいただきました。

対面での打ち合わせは3回程度にとどめ、財産調査や評価の実務は岐阜側で整理して進めたという点は、当事務所が遠方の方の相続をお引き受けする際に大切にしている進め方そのものです。

また、目の前の相続だけでなく、その先の二次相続まで見据えた提案が、7年後に実を結んだというお話は、相続税申告を一度きりの手続きではなく、その後の生活まで含めて考えることの意味を示しています。

インタビュアー:(沖田) 取材日:2024年5月

この案件の担当者

江尾友宏 代表税理士
江尾 友宏
代表税理士

岐阜県瑞穂市出身。会計事務所歴20年超、相続税申告100件超。岐阜の農地・不動産を含む相続を専門に扱う数少ない税理士の一人です。