お父様より先にお兄様を亡くされ、「自分が父の相続について中心になって動くことになるとは思っていなかった」という疋田様。名古屋に暮らしながら岐阜の実家へ通い、お母様のことを気に掛けつつ、多くの収益不動産や金融資産を整理することになりました。地元の不動産会社からの紹介をきっかけに江尾税理士へ相続税申告を依頼。その後、約6年後に発生したお母様の相続、さらに現在のご自身の相続対策まで、継続して相談されています。
疋田様と江尾税理士とのこれまで
令和元年9月|お父様の相続が発生
名古屋市在住の疋田様が、岐阜の実家へ通いながら財産整理を開始。すでにお兄様が亡くなっていたため、甥・姪とともに相続を進める中で、疋田様が中心となって実務を担うことに。
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不動産会社から江尾税理士を紹介
多数の収益不動産について売却も検討していたことから、地元不動産会社へ相談。その紹介で江尾税理士と面談し、相続税申告を依頼。
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多数の不動産について現地調査・財産評価
所在が分かりにくい土地も含め、江尾税理士が現地確認。疋田様がその都度名古屋から岐阜へ同行することなく調査を進める。
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甥・姪を交えた遺産分割
財産評価額だけでなく、不動産を将来売却する場合の所得税負担なども考慮しながら分割を検討。一次相続だけでなく、お母様の二次相続まで踏まえた分割へ。
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約6年後|お母様の相続
父の相続時に配偶者の税額軽減を最大限使うことだけを目的としなかったことが、二次相続時の税負担にもつながる。
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現在|不動産所得とご自身の相続対策を相談
生命保険なども活用しながら、配偶者・子・孫へどう財産を残していくかを継続して相談。
相続発生時の状況と、税理士探し
沖田:
お父様の相続が発生したとき、ご自身が中心になって動くことは想定されていましたか?
疋田様:
いいえ。もともとは全く考えていませんでした。
父が収益不動産をたくさん持っていることは以前から知っていました。
ただ、私は結婚して家を出ていますし、兄もいましたので、「父の財産のことは兄が中心になってやっていくものだろう」と思っていました。
ですから、不動産があることは分かっていても、あまり意識しないようにしていたところもありました。
ところが、その兄が父より先に亡くなってしまいました。
父が亡くなったときには、兄の子どもである甥や姪も相続人になりましたので、結果として私が中心になって相続の手続きを進めることになりました。
父には不動産がたくさんありましたが、私自身がそれを全部管理していくのは難しいと感じていました。
そのため、一部の不動産については売却することも考え、地元の不動産会社へ相談しました。
その不動産会社から紹介してもらったのが江尾先生でした。
沖田:
相続税がかかることは分かっていましたか?
疋田様:
父の財産規模がそれなりに大きいことは知っていましたので、「相続税はかかるだろうな」とは思っていました。
ただ、不動産が実際に相続税ではいくらの価値になるのかは分かりません。
まして、最終的に相続税をいくら払うことになるのかは全く分かりませんでした。
不動産は、普段考えている売買価格と相続税の評価額も違いますから、自分で考えても分からなかったですね。
沖田:
初めて江尾税理士と会ったときの印象はいかがでしたか?
疋田様:
質問したことに、はきはき答えてくれるという印象でした。
相続が始まってから、自分の中で「これはどうなるんだろう」と思っていたことや、分からなくてモヤモヤしていたことがいくつもありました。
初めてお会いしたときに、そうしたことを直接聞いたのですが、それぞれ明確に答えてもらえました。
「この先生なら信頼してお願いしてもいいかな」と思えましたので、そのまま相続税申告をお願いしました。
名古屋から岐阜へ。不動産と向き合う日々
沖田:
不動産が多い相続でしたが、名古屋に住みながら進めるのは大変ではありませんでしたか?
疋田様:
父は不動産をたくさん持っていましたので、財産の評価額もだんだん大きくなっていった印象があります。
現地を確認しなければならない土地もありましたし、中には私自身も場所がよく分からない土地までありました。
そういった土地については、事前に分かる範囲で場所などを江尾先生へ伝えて、あとは現地調査をしてもらいました。
私が一件一件立ち会うこともありませんでした。
何かあるたびに名古屋から岐阜へ行かなければいけなかったら、かなり大変だったと思います。
私は車の免許を持っていませんので、名古屋と岐阜の往復は電車やバスでした。
こちらの都合に合わせて江尾先生が実家まで来てくれたこともあり、その点は本当に助かりました。
沖田:
ご自身で行った手続きで、特に大変だったことはありますか?
疋田様:
戸籍を集めたり、固定資産関係の証明書を取ったり、金融機関へ残高証明を取りに行ったりすることですね。
相続税の資料については、自分で集めたものもかなりありました。
一つ一つはできないことではないのですが、とにかく手間がかかります。
今になって振り返ると、多少報酬を払ってでも専門家にお願いできるものはお願いした方が楽だったと思います。
相続が起きたときは、それ以外にも考えなければならないことがたくさんありますから。
甥・姪との遺産分割
沖田:
遺産分割では、どのようなことを検討されましたか?
疋田様:
私だけでなく、亡くなった兄の子どもである甥や姪も相続人でした。
ですから、財産をどう分けるかという話は簡単ではありません。
身内とはいっても、相続やお金の話はなかなかしづらいものです。
財産の評価が終わった段階で、江尾先生にも入ってもらい、甥や姪と一緒に財産の内容や評価額について説明を受けました。
「この財産をこう分けると税金はどうなるのか」ということも説明してもらいました。
沖田:
特に印象に残っているアドバイスはありますか?
疋田様:
土地と現金をどう分けるかについての話ですね。
例えば、相続税評価額が同じ1,000万円だからといって、現金1,000万円と土地1,000万円を単純に同じ価値として分けていいとは限らない、と説明を受けました。
土地を相続した人が、その後その土地を売却することを前提にしているなら、売却時には所得税などがかかる可能性があります。
その税金まで考えないで「評価額が同じだから公平です」と分けてしまうと、実際に手元に残る金額には差が出ます。
そういうところまで考えて遺産分割をした方がいいという話をしてもらいました。
私はそこまでは考えていませんでしたので、とても大きかったと思います。
一次相続から、お母様の二次相続まで
沖田:
お母様への相続についても、一次相続の段階から検討されたのでしょうか?
疋田様:
はい。
父が亡くなった時点では母は健在でしたので、配偶者の税額軽減を使えば、父の相続時の税金をかなり減らすこともできました。
ただ、江尾先生からは、そのときの相続税だけではなく、将来母が亡くなったときの二次相続まで考えた方がいいと説明を受けました。
そのため、父の財産を母へできるだけ多く相続させて、配偶者の税額軽減を目いっぱい使う、という分け方にはしませんでした。
沖田:
実際に、その後お母様の相続も発生したのですね。
疋田様:
父の相続から約6年後に母も亡くなりました。
そのときに、父の相続の際に二次相続まで考えていたことがよかったと感じました。
父の相続のときに「今の税金を一番安くすること」だけを考えていたら、母がもっと多くの財産を持つことになり、その分、母の相続で多くの相続税を払うことになっていたと思います。
二回の相続を通して考えてもらっていたことは、江尾先生のアドバイスのおかげだと思っています。
申告の先に、続いていく関係
沖田:
相続税申告が終わった後も、税理士との関係は続いていますか?
疋田様:
はい。
不動産を相続しましたので、不動産所得の確定申告があります。
今は基本的には年に一度お会いする関係ですが、そのときには申告のことだけではなく、「これからどうしたらいいですか」といろいろなことを聞いています。
不動産は、相続して終わりではありません。
そのまま持つのか、貸すのか、売るのか。
何をするにしても税金が関係してきます。
そういうときに、以前の相続の事情まで知っていて、継続して相談できる税理士さんがいることは本当に助かります。
沖田:
これから相続を迎える方へ伝えたいことはありますか?
疋田様:
相続は、亡くなった方が残した財産を分けて、相続税を払えば終わり、というものではないと思います。
特に不動産がある場合、その後もその不動産をどう使うのか、どう収益を上げるのか、いつか売るのかといったことを考え続けなければなりません。
そこにはその都度、税金も関係してきます。
私自身、父の相続のときには、自分が中心になってこんなことをするとは思っていませんでした。
それでも相続は突然やってきます。
そして今度は、自分自身が次の世代へ財産を残す側になっています。
亡くなった人が大切にしてきた財産を、その次の世代へどう残していくのか。
そのことを長い目で考えると、一度の相続税申告だけではなく、その後も相談できる税理士と関係を持っておくことは、とても大切だと思います。
江尾先生には、今でも会うたびにいろいろ相談しています。
私にとっては、ありがたい存在ですね。
編集後記
疋田様の相続は、多くの不動産を抱えながら、名古屋と岐阜という距離、先に亡くなられたお兄様の代襲相続人である甥・姪との遺産分割、そして将来のお母様の二次相続まで、複数の課題を同時に考える必要がある相続でした。
特に印象的なのは、「同じ相続税評価額だから公平」とは限らないという点です。不動産を将来売却するのであれば、その後に生じる税負担まで考えて分割する必要があります。
また、一次相続で配偶者の税額軽減を最大限使うことだけを目的にせず、約6年後のお母様の相続まで見据えたことも、長期的な税負担を考える上で重要なポイントとなりました。
現在は、疋田様ご自身が子や孫へ財産を引き継ぐことを考える立場になっています。「父の相続をどう終わらせるか」から始まった相談が、「自分の財産を次の世代へどう残すか」へつながっている事例です。
インタビュアー:(沖田) 取材日:2026年3月13日
この案件の担当者
代表税理士
岐阜県瑞穂市出身。会計事務所歴20年超、相続税申告100件超。岐阜の農地・不動産を含む相続を専門に扱う数少ない税理士の一人です。